トップページ > 5部門紹介 > ペインクリニック部門

ペインクリニック部門

ペインクリニックとは?

ペインクリニック部門では“痛み”に対して、症状や身体所見、種々の検査から痛みの原因を診断し、神経ブロックや薬物療法などの方法を用いて痛みを緩和する治療を行っています。「埼玉医科大学総合医療センター」と川越駅前の「かわごえクリニック」の二つの施設で診療を行っており。特に、かわごえクリニックでは外来治療を主として、クリニック内に併設されたスポーツ外来、骨粗鬆症外来、リハビリテーション科、メンタルクリニック、東洋医学外来(鍼外来、漢方外来)など“痛み”に関連した診療科と連携し総合的に“痛みの治療”を行っています。
高齢化社会においてペインクリニックの必要性は増してきており、また、鎮痛方法やブロックの手技は麻酔科のみならず整形外科・緩和医療・周術期の疼痛管理など様々な領域で必要な知識となりつつあります。

治療方法

ペインクリニックの原点は麻酔科にあることから、その特色を十分に生かすため神経ブロック治療を中心に治療を進めていきます。しかし、神経ブロックを受けられない患者様もいらっしゃいますので、一般的な鎮痛薬に加えて、さらに一歩進んだオピオイド鎮痛薬などを用いた治療も行っています。
神経ブロックに関しては、従来のランドマーク法の神経ブロックから、エコー(超音波診装置)やX線撮影装置を用いた視認性・安全性に考慮した質の高い治療を行っております。また、局所麻酔薬による一時的な神経ブロックの他に特殊な治療として、高周波熱凝固装置やアルコール等を用いて永久ブロック、しつこい痛みである慢性腰痛や三叉神経痛に対して高周波熱凝固装置を用いた神経ブロックなど様々な方法を駆使して治療をおこない患者様の“痛み”の緩和を目指しています


特徴

豊富な知識と技量を併せ持つスタッフによる、一つひとつの症例に合わせたブロック計画

基本的な所見をとりながら痛みの性状や部位と神経学的所見から得られた診断をもとに治療を進めていきます。対象となる疾患は、整形外科領域の椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症による坐骨神経痛、頸椎疾患による腕や首周囲の痛み、後頭部の痛み、皮膚科領域の帯状疱疹による痛み、脳神経外科領域の三叉神経痛、終末期医療である癌性疼痛、痛みではありませんが耳鼻咽喉科の顔面・眼瞼けいれん、口腔外科領域、精神科領域など様々な診療科で診られる疼痛疾患を対象として幅広く診断治療に携わります。
「原因は除去したけれど痛みがとれない」「原因がとれないので痛みだけを何とかして欲しい」などといった場合にもご相談の上に対応させて頂いております。

適応疾患一覧

整形外科、皮膚科、耳鼻咽喉科、口腔外科、精神科、終末期医療など様々な診療科で診られる疾患を対象としています。具体的には椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、帯状疱疹後神経痛、顔面神経麻痺、三叉神経痛、顔面痙攣、癌性疼痛など多岐にわたります。痛みの性状や部位と神経学的所見から得られた診断をもとに神経ブロック治療を中心に治療計画を立て、鎮痛補助薬やオピオイド鎮痛薬を適宜併用しながら治療を進めていきます。


当科で施行可能なブロック

■エコーガイド下法でのブロック
腕神経叢ブロック・星状神経節ブロック・椎間関節ブロック・TAPブロック
大腰筋筋溝ブロック・仙腸関節ブロック・肋間神経ブロック
PECS/PECSⅡブロック・伏在神経ブロック・肩峰下滑液包ブロック
肩甲上神経ブロック・三叉神経ブロック・パルス治療 など

■ランドマーク法でのブロック
腰部硬膜外ブロック・仙骨硬膜外ブロック・椎間関節ブロック
トリガーポイントブロック・膝関節内注射 など

■透視下ブロック
神経根ブロック/パルス治療・大腰筋筋溝ブロック・椎間板造影
椎間関節ブロック など



痛みとどう向き合うか

“痛みは記憶”とも言われます。長らく痛みに苦しむ方は運動への恐怖・不安などに悩まれることも多いものです。慢性の痛みでは様々な要素が痛みの原因となります。脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア・術後症状、このようなもともとの病気の原因はもちろんですが、不安や情動・生活習慣による筋力低下などの全てが痛みをかたち作っていきます。
痛くてつらい・痛くて不安・痛いので動くのが億劫・・・と連鎖して痛みを増幅させていきます。

ブロック治療は局所麻酔薬を使って神経の興奮を鎮静化し、痛みのレベルを下げることでこの連鎖を一時的にでも止めることを目的としています。しかし、注射だけではなく患者さんご本人が運動やリハビリに協力していただくことが、この痛みの悪循環を断ち切るには必要不可欠であり、患者さんとの共同作業が治療の要となります。
かわごえクリニックではリハビリテーション・心理面談などとの連携が取れるようになっており、総合的に痛みに向き合うことができます。
ブロック治療や薬物療法で痛みを和らげ、患者さんご自身がご自宅での運動やリハビリを円滑に行えるようサポートしていきます。

研修について

まずはペインクリニック専門医の下で外来の流れ、診察方法・各種ブロックを見学し徐々に透視下ブロックやエコーガイド下ブロックなど手技を身につけていきます。

*外部への研修
関連病院としてNTT東日本関東病院での研修も行っています。

外来延べ人数(2014年度)

延べ人数:12002人
診療実患者数:6817人
新患数:500人

透視下ブロック件数(2016年度)

1371例

  件数
神経根ブロック 371
椎間関節ブロック 249
仙腸関節ブロック 83
硬膜外ブロック 161
硬膜外洗浄 10
大腰筋筋溝ブロック 304
胸部傍脊椎ブロック 57
高周波熱凝固法 123
その他 13

スタッフ紹介

医局長・病棟医長講師 清水 健次

清水 健次
Kenji Shimizu

                            
かわごえクリニック医長・講師日本麻酔科学会 専門医
麻酔科学 麻酔科標榜医
疼痛治療学 日本ペインクリニック学会 専門医

平成16年の埼玉医科大学かわごえクリニック創設以来,医療センターペインクリニック外来から移行して,これまでずっと診察を行わせていただいています.幸いかわごえクリニックは,川越駅からのアクセスも良く,併設されている診療科に恵まれています.最近では念願のメンタルヘルス科での心理カウンセリング,認知行動療法が開始されました.リハビリテーションや骨粗鬆症外来,スポーツ整形など痛みに関連した診療科が多くあり,院内で連携した治療をすることができます.痛みを我慢すること,我慢強いことが美徳とされる社会的側面も有りますが,痛みに関しては,痛みを我慢すること自体が痛みを複雑化させる原因となる場合を往々にしてみてきました.できるだけ早期に痛みの治療を開始することが重要であると考えております.

医局長・病棟医長講師 丸尾 俊彦

丸尾 俊彦
Toshihiko MARUO

病棟医長・講師 日本麻酔科学会 認定医
麻酔科学 麻酔科標榜医
疼痛治療学 日本ペインクリニック学会 専門医

ペインクリニックは麻酔科の中でも少し異質な存在です。しかしその根底にあるのは麻酔科で得る手技や知識であり、それらを駆使して意識のある患者様に治療を行っています。麻酔科というと麻酔で寝ている患者様を対象としているイメージが強いかもしれませんが、麻酔科にも違ったアプローチで患者に向き合う部門もあることを知っていただきたいと思いますし一緒に診療できれば嬉しいと思います。興味を持たれたら是非一緒に働きましょう。